ギンジのひとりごと
2003/06/02
ぼくはギンジ。
きょねんのさむくなりかけた雨の日のあさにこの家の人たちにひろわれたんだ。
あのときはおおけがをしていたけど、今はすっかりよくなってすこしおおきくなったよ。

あたたかくなってにわの花がいくつかさきだしたころから、この家はなんかさわがしくなってきたんだ。
ただでさえせまいへやなのにダンボールのはこがたくさんつみあげられているし、おかあさんはやたらいそがしいいそがしいといっている。

ある日バスケットの中にいれられたとおもったら、じゅういさんのところにひとばんあずけられた。
となりのケージにはアインっていうあにき分の犬がいれられている。
いえのひとたちがりょこうとかするとき、こういうことがあったのでべつにどうってことなかったんだけど、つぎの日むかえがきてかえったところは、おどろいたことにいつものいえではなかったんだ。

ひろくて、あかるくて、かいだんがあって、のぼれるところがたくさんある。
まどのところはちょうどぼくがすわれるぐらいのおくゆきがあるし、はりをつたってガスレンジのファンの上にもいけるんだ。
それからカウンターがリビングとキッチンにあって、ぼくがのっていてもまだひろびろしているのでおかあさんはおこらないんだ。

それからこんどのいえがなんかたのしいっておもうのは、ぐるぐるまわれるところがいくつかあるところ。
ぐるぐるまわれるっていうのは一周できるってことだよ。
下足しつとげんかんのところでしょ。
たんすがぴったりおいてあるへやはしんしつと和室をとおりぬけてろうかをぐるっとまわれるし、二階にあがるかいだんもキッチンからとびおりることができるようになってるし、キッチンもいきどまりではなくてはんたいがわから出ることができるんだ。
犬のアインをちょっとからかっておにごっこをするとき、いろんなところをとおりぬけられるからとってもおもしろいんだ。

このたのしいいえにやってきてから、もう一ヶ月になるのに、おかあさんはまだいそがしい、いそがしいっていっているよ。なんか庭をほって「あぷろーち」ってものをつくっている。いえのひとみんなでれんがをはこんだりモルタルながしたりでわいわいやっているけど、あんまりじょうずではないみたい。やっぱりプロがやるみたいにはいかないなっておとうさんが言っていたもの。でもこりずにこんどはベンチの下とちゅうしゃじょうをやるんだって。

だからぼくはそのときは、いつもの上げ下げまどのしていせきのところで、みんなのことをながめることにするんだ。
そしてそれにあきたら、ほくおうパインのきもちのいいゆかで、おもいっきりながくのびておひるねでもして、うとうとしながらトップライトからさしこむやわらかいひざしをまんきつしようとおもっている。



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ギンジくんへ

こんにちは! 黒柳のおじさんです。
まだ会ったことはないですが、ギンジくんのことは よ〜くしっていますね。お父さんとお母さんに いろいろといっぱいギンジくんのこと、きいています。ギンジくんが とってもかわいがられているな〜というのが よ〜くわかります。
黒柳のおじさん、じつはネコさんが大好きです。ネコさんがそこにいると、スーッとなぜてしまいます。いやがられたりしますが だっこもしてしまいますね。ギンジくんにあいたかったですね。

こんどおじゃましたときは、どうかあいにでてきてください。お母さんのお話ですと、ギンジくん とってもはずかしがりやさんでして、はにかみやさんとのことですが、私は大のネコさん友達ですヨ。あいたいですね。

あっ そうそう、はずかしい話ですが いってしまいましょう。
高校生時代は 黒柳のおじさん(私のことです)、ニックネームは“ネコ”でしたね。“ネコ! まえにでてこい!”と先生によくいわれて、あたまをコツンとされたり、ろうかに立たされたりしていましたね。
ギンジくんはどうですか? イタズラずきですか? お母さんに“コラッ!ギンジ!” コツン! とされるていどにしてくださいね。

                                                      黒柳
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ぎんぎん一家の日記